コンサートホール

シンガポールのエスプラネードに新設されたシングテル・ウォーターフロント・シアターに柔軟なサウンドソリューションをもたらすd&b audiotechnik。

© Theatres on the Bay、Esplanade提供、ブライアン・ファン・デル・ベーク氏

シンガポールのエスプラネード・シアターズ・オン・ザ・ベイにあるシングテル・ウォーターフロント・シアターは、幅広い作品のために柔軟に活用できる中規模のスペースです。「ステロイド強化されたブラックボックス・シアター」として称賛され、再編成可能なd&b audiotechnikサウンドシステムをはじめとする最先端のテクノロジーが駆使されています。

シンガポールの国立舞台芸術センターの一部として、複合施設のより大きなホールとスタジオスペースの間のギャップを埋めます。エスプラネード ・ウォーターフロント沿いの目立つ場所にあるこの新しい劇場は、伝統的なプロセニアム舞台のエンドオン設定では最大611人、フラットフロア設定では最大700人を収容することができ、6種類の構成に再編成することが可能です。こうした柔軟性が備わっているため、演劇やミュージカルからサーカスやオペラまで、様々なプログラムに対応できます。

再編成可能なサウンドソリューション

Esplanade Co Ltdのサウンド責任者であるエド・ファーガソン氏は、新しい劇場には、座席、ステージング、セットの変更にあわせて簡単に再編成できる、適応性のある柔軟なサウンドソリューションが必要であると言います。彼は社内の音響チーム、そしてd&b Singaporeのギャレス・ケルブリックと協力して、標準的なLCRのラウドスピーカー システムに重点を置いたシステムを設計しました。このシステムのメインPAは、3列のd&b A-Seriesアレイ3本です。8台のd&b Y10Pラウドスピーカーが現場にあり、劇場の構成に応じて様々な方法で配置されます。さらに、4本のd&b V-SUBサブウーファー(2本を左右にフライング、2本をグランドスタックの一部として使用)があり、4本のd&b E8ラウドスピーカーがバルコニーエリアのフロントフィル用に配置されています。このシステムは8台のd&b 40Dアンプによって駆動され、d&b DS100シグナルエンジンによって制御されます。

© Bryan van der Beek, Courtesy of Esplanade - Theatres on the Bay
© Bryan van der Beek, Courtesy of Esplanade - Theatres on the Bay

「私たちは綿密な評価プロセスを経て、空間に適した音響ソリューションを見出しました。そこでは、どのように聴こえるかだけでなく、システムをどれほど簡単に再編成、管理できるかを考慮に入れました」とファーガソン氏は言います。「そこでトップに来たのがd&bです。私たちは他の会場でd&bシステムに投資していたし、シンガポールにも強力なサポートチームがいるので、私たちの選択は正しいと確信していました」

d&b Soundscapeのスケーラビリティ

ファーガソン氏と彼のチームは、d&b DS100を主にマトリックスとラウドスピーカーの管理ツールとして使用していますが、シングテル・ウォーターフロント・シアターで上演される作品の中には、完全な d&b Soundscapeシステムが採用されているものもあります。そうした作品の先駆けには、ヒューマン・エクスプレッション (T.H.E) ダンスカンパニーによる「Infinitely Closer」が挙げられます。T.H.Eの創設者で振付家のクイック・スィ・ブン氏によって制作されたこの作品では、3Dサウンドと3Dビデオプロジェクションが用いられており、観客を360°の環境に没入させるために、d&b SoundscapeとDS100がシステムの心臓部として利用されました。

© Bryan van der Beek, Courtesy of Esplanade - Theatres on the Bay